アンティークジュエリー入門

アンティークのジュエリーに関するイロハを網羅した本です。 冒頭では、数あるアンティークのジュエリーの中から10品をピックアップ。 それぞれのジュエリーにまつわる物語が語られています。

アンティークのジュエリーが初めてという人でも、すんなりアンティークジュエリーの世界に入れるように、 冒頭の部分がエントランスのような役割を果たしています。 アンティークのジュエリーを理解するのに必要なキーワードが、文中にさりげなく散りばめられているのもポイントです。

アンティークのジュエリーによく用いられるモチーフや素材を解説したページには、 それぞれのテーマに沿ったジュエリーのカラー写真が掲載されています。 これらを見ると、一口にアンティークのジュエリーといっても、 現代のジュエリーに勝るとも劣らないバラエティの豊かさを持っているのだということが分かります。

アンティークジュエリーの歴史が時系列に沿って解説されているので、 ジュエリーの入門者や初心者にも分かりやすいと思います。 アンティークジュエリーの歴史が理解できると、 それぞれのジュエリーに刻み込まれた様々な人のドラマまでもが見えてくるような気がします。

ジュエリー史上に残るデザイナー達にもスポットライトを当てています。 今に至るジュエリーの基礎を築いたのは彼らである、と言っても過言ではないと思います。 彼らはジュエリーの製作者としても一流ですが、 現代のジュエリークラフトマンやデザイナーに影響を与えるような業績を残したという意味でも偉大な存在です。

ジュエリーは身に着けるものですから、ファッションと密接な関係があります。 アンティークのジュエリーも、時代ごとのトレンドを取り入れて作られています。 ジュエリーとファッションの変遷について語られたページには、 イメージが掴みやすいように、その時代に流行した衣装を描いたイラストが掲載されています。

アンティークのジュエリーは宝飾品である以上、その真価というのは装着することで発揮されるものだと思います。 「アンティークのジュエリーって高価だし、もし壊れたら…」と思われるかもしれませんが、 アンティークジュエリーは当時の職人が手作りしているので思いのほか頑丈です。 いくつもの時代と様々な人の手を経て、今日まで伝わってきたことが何よりの証拠です。

アンティークのジュエリーを現代ファッションに取り入れる方法を提案しているページが、 ジュエリー通販のカタログかファッション誌のようになっているのが少し残念ですね。 ここまで心地よくアンティークジュエリーの世界に浸っていたのに、 一気に現実に引き戻されたような感じがしてしまいます。本の雰囲気にマッチした構成にすればベストだったと思います。

アンティークのジュエリーは高価ですから、できるだけ賢く買いたいものです。 アンティークジュエリー専門店のオーナー達が、 アンティークのジュエリーを選ぶ時のポイントなどを語っているので参考にするとよいでしょう。

日本国内にあるアンティークジュエリーショップがいくつか掲載されています。 それぞれの店の特色が記載されていて、訪れる際の目安になります。

アンティークジュエリーの本場といえばロンドン。ジュエリー好きならば一度は訪れてみたい場所です。 アンティークのジュエリーが買えるロンドンの代表的なエリア(ボンドストリート、キングスロード、ポートベロ)も紹介されています。

本の合間には、アンティークのジュエリーを蒐集しているコレクター達の話が挿入されています。 アンティークジュエリーの用語集と、本の冒頭に出てきたジュエリー10作品についての解説が巻末に掲載されています。

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